公益財団法人 日本呼吸器財団:呼吸器疾患の病態解明・研究推進、啓発活動


公益財団法人 日本呼吸器財団
令和4年度研究助成のご報告

肺癌微小環境再現性オルガノイドを用いた治療層別化

研究代表者 筑波大学医学医療系・臨床腫瘍学/腫瘍内科 講師 鈴木 敏夫 先生

受賞コメント

がんゲノムパネル検査が本邦でも実装されましたが、プレシジョン・メディスンの恩恵を受ける癌患者を劇的に増加させるためには、現行の遺伝子パネル検査やコンパニオン診断薬に加えて、より機能性やフェノタイプに直結した層別化あるいは薬効予測を可能にするシステム開発も必要であると痛感しております。具体的には、癌ニッチ環境およびtumor heterogeneityを反映した癌オルガノイドが開発されることで、① 特にniche環境とのinteractionに関わるメカニズムに注目した疾患層別化マーカーの探索と臨床検体を用いた検証、② 既存薬あるいは治験薬を用いた薬効評価と実際の臨床薬効データとの照合による予測性検証が可能になると考えています。本研究では、がん間質を伴うフェノタイプを体外で再現する「肺癌微小環境再現性オルガノイドシステム」の開発をHiLung株式会社と目指して行く予定です。

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